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【機関員必見】消防車の計器(連成計)の見方を解説【大事なゲージ】

連成計見方

いま機関員をしている人、これから機関員を目指す人に向けての記事になります。

消防車で放水する際に機関員は消防車に装備された圧力計と連成計を確認しながら活動します。(真空計という計器がある車両もある)

もしも圧力計と連成計が装備されていなかったり故障していたら、機関員は勘による放水になってしまうのです。

これから消防車の運転を任されてポンプ運用をしていかないといけない若手職員や、これから勉強していく新人職員の教養資料になれば良いなと思います。

この記事で分かること

消防車に装備された連成計の見方

目次

連成計について

連成計はポンプよりも吸水側に接続されていて、ポンプに入って来る圧力を確認できるようになっています。

圧力計と違い、マイナス側とプラス側の両方にゲージが表示されているのが特徴です。

消防車計器
連成計

連成計の動き

連成計は消火栓のような有圧水利から取水した場合には、圧力を受けてプラス側に針が動きます。

中継送水を受けたときにも同じ動きとなります。

防火水槽や川等の自然水利から取水した場合は無圧水利なので、真空ポンプを作動中にはマイナス側を指し、揚水が完了した時点で0を指します。

水槽付消防ポンプ車の水槽から取水する場合にも0を指す。

連成計の見方

有圧水利と無圧水利では見方が違うので、それぞれ解説します。

有圧水利の場合

消火栓や中継送水を受けている場合はプラス側に針が動いています。

連成計がプラス側を指している間は、ポンプに入ってくる水量の方が放水量よりも勝っている状態です。

この状態で放水を開始すると、針は放水量に応じてマイナス側に移動していき、放水量が多くなってくると最終的に連成計が0を指し問題が生じます。

なんの問題が生じるかというと、キャビテーション現象が起こるのです。

ポンプに入る量よりも出ていく量が多くなるのでキャビテーション現象が起こります。

キャビテーション現象とは

液体が現在の温度の飽和蒸気圧以下になると、液体内に含まれていた空気やその他の気体が分離して気泡を生じること。

消防ポンプの場合は吸水量よりも放水量が多くなると、ポンプ内の圧が低下して同現象が発生する。

最終的には激しい振動と騒音を発生させ、ポンプを破損させてしまう可能性もある。

キャビテーションが起こると有効放水が出来なくなるので、筒先員に危険が及ぶ可能性がありますね。

機関員をしていて無線や伝令で「放水量を上げろ」と言われても連成計が0付近であれば、これ以上放水量を増やすことは出来ないことを伝えましょう。

中継送水を受けている場合は中継元のポンプに圧力を上げるように指示しなければいけません。

火点直近に部署した消防車は全ての放口からホース延長して、それぞれ放水をすることもあるので、水が足りなくなることが多々あります。

無圧水利の場合

無圧水利の場合は有圧水利と違い連成計が基本的に0を指しているので、放水量に余裕があるのか分かりにくいです。

もちろん放水量が多くなると有圧水利と同じようにキャビテーションが起こります。

無圧水利の場合は吸管を追加投入することで吸水量が2倍になるので、対処可能となりますが、防火水槽に部署している場合は防火水槽の水量も2倍で無くなることを認識しておく必要があります。

車両の積水口に補水を受けている場合は、水量のゲージを見れば放水量と補水量のバランスが取れているか確認しやすいですね。

連成計まとめ

ポンプよりも吸水側の圧力を表示している

有圧水利はプラス側を指す

無圧水利は0を指す(プラス側には行かない)

有圧水利であれば放水量の限界が確認しやすいが、無圧水利だと基本的に0を指しているので確認しにくい

キャビテーションの発生を防ぐには連成計がどこを指しているかを確認しておかないといけない。

インターネットで調べても良いが、本を買って自分の身につけるのもオススメですよ。

この本なんかは分かりやすかったです。

著:東京消防庁
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消防車から放水する流れも記事にしています。

機関員が気をつけるべき圧力の記事

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