自然発火性物質
目次
黄リンとは
黄リンは第3類の危険物の中で、自然発火性のみの危険性をもつ物質ですが、他の物質と激しく反応するため、貯蔵時には他の物質と隔離する必要があります。
黄リン
形状
白色または黄淡色でロウ状の固体
性質
- 比重 1.8
- 融点 44℃
- 沸点 281℃
- ニラのような不快臭がある
- 水に溶けない
- ベンゼン、二硫化炭素に溶ける
- 空気中で少しずつ酸化して発火点(約50℃)で自然発火して腐食性のある五酸化二リン(無水リン酸)になる
危険性
- 酸化されやすく、発火点が低いので空気中に放置すると白煙を生じて、激しく燃焼する危険性が高い
- 酸化剤やハロゲン元素、硫黄と激しく反応して発火・爆発する危険性がある
- 皮膚に触れると火傷の危険性がある
- 猛毒性がある
- 体内に入ると数時間で死亡する(致死量0.05g)
貯蔵・取り扱い方法
- 保護液(水)で貯蔵し、空気と接触させない
- 保護液(水)から露出しないようにする
- 火気、高温体、ハロゲン元素、酸化剤を近づけない
- 保護具を着用する
- 貯蔵容器は密栓して冷暗所に貯蔵する
消火方法
- 融点が低く、溶解して流動するので土砂をかけ水で消火する
- 棒状放水や高圧放水は黄リンは飛散するので避ける