消防士を目指す人の中には自分の身長が低いことを理由に自分で諦めてしまう人も居るかもしれません。
消防士といえば背が低いってイメージを持つ人は少ないと思います。
ですが、心配しないでください。
消防士は「身長が低くてもなれます」
実際私も170cm(サバ読み)なのですが、採用されて現場でも活動していました。
この記事では、身長が低いことを理由に消防士になる夢を諦めかけている、あなたや家族、知り合いなどに向けて書いています。
夢を諦めずに頑張ってください。
消防士は背が高い人ばかりではない
私が消防士に拝命された20年以上前は、採用の条件に身長の条件もありました。
ですが今では多くの消防本部(局)では身長の条件を設けていません。
ですので消防士になりたいという情熱と採用試験に合格さえしたら、身長が低くても「消防士になれます」
実際に私が勤務していた頃でも160センチ台前半の消防士も居ました。
身長が低くても活躍できる
消防の仕事は多岐に渡ります。
また多種多様な災害出動に備え様々な知識やスキルを習得して現場に挑んでいます。
かつては消防の活動はマンパワーでなんとかするという風潮がありましたが、現在では体型を生かした適材適所での活動が主流です。
ですので身長のことなど気にしなくても良いのです。
身長が低い消防士のメリット・デメリット
それでは身長が低い消防士のメリットとデメリットを見ていきましょう。
私もそこまで身長が高くないので私の主観も入っていますが、ご覧ください。
低身長のメリット
狭い空間に進入して活動できる
救助隊編
倒壊した建物やサイロのように狭い空間への隊員の投入が必要となった場合に、大柄の隊員では進入しても活動スペースも狭く効率的な救助活動が出来ません。
ですが小柄な隊員であれば狭い空間への進入後も活動しやすく、要救助者の救出も早くなります。
救助隊全員が全員大柄の隊員だと救出プランも限られてしまうので、小柄の救助隊員も必要なのです。
狭い車内や部屋で活動がしやすい
救急隊編
救急隊は基本的に3人で活動します。
傷病者を家の中から搬送する際、廊下や部屋が狭い家もあります。搬送時には通常頭側に1名、両脇に1名ずつで搬送しますが、大柄な隊員が両脇に着くと、それだけでスペースを取られてしまいます。
また、救急車内で救命処置を行う際にも狭い車内を移動するのには小柄な隊員の方が動きやすいのです。
救急車後部に傷病者と家族、隊員が3名も居るのを想像してください。
隊員が全員大柄だと絶対狭いですよね?
車内での空気呼吸器が着装しやすい
消防隊編
火災出動の際には防火衣を着て、現場へ向かう消防車内で空気呼吸器を着装します。
この場合は明らかに小柄な隊員の方が有利です。(勝負ではないですけどね)
走行中の消防車内は結構揺れるし資機材も多く載っているので狭いんですよね。
救助技術大会で活躍しやすい
救助技術大会はご存知ですか?
毎年全国で行われ、県予選 → 地区大会 → 全国大会が行われている救助隊の技術を競う大会です。
その大会に出場している選手の多くは、そこまで身長が高くない・・・むしろ低身長の選手の方が目立ちます。
大会は各種災害を想定しているとはいえ、運動会で言えば障害物競争のようなものなので、小柄でパワーの有る選手の方が有利なのです。(一部のポジションではパワーの有る大きい選手が求められます。)
また、要救助者役も消防士がするので、もともと体重が軽い方が減量も楽ですね。
選手としてではなく、要救助者として全国大会に出場することも夢ではありません。
低身長のデメリット
デメリットと言っても、日頃の自分の努力でカバー出来るので、どれだけ自分を奮い立たせることが出来るのかによって変わってきます。
重量物の搬送はキツイ
筋肉の量はその太さ長さにより変わってきます。
やはり小柄な分だけ大柄の隊員に比べると筋肉量も少ないので、同じ重量物を搬送するにしてもキツさも違います。
しかし、この部分は日頃の筋力トレーニングでカバー出来る部分でもあるので、努力あるのみです。
「重たいので持てません。」とか言いたくないですよね。
長時間の活動がキツイ
東京消防庁のように隊員がたくさんいるなら良いですが、田舎だと交代もなく消火活動をしないといけません。
重量物搬送がキツイのと同じように放水時の反動を抑えるために、かなり体力を削られます。
これも非番や公休でランニングしたり筋力トレーニングすることでカバー出来ますね。
この記事のまとめ
低身長の消防士のメリット・デメリットをあげてきましたが、最後まで読んでくださった方は気づかれていますよね?
低身長の消防士が抱えるデメリットは自分の努力で解決出来るのです。
逆に大柄な消防士が低身長の消防士のメリットを欲しがっても手にいれることは不可能です。
どうですか?低身長だと消防士になれないって思っていた「あなた」
消防士が自分に向いていると思えてきましたよね?
夢を諦めることなく挑戦してみてください。