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硝酸塩類とは
硝酸塩類は、硝酸の水素イオンが金属などの陽イオンで置き換えられた化合物の硝酸塩の総称です。
硝酸塩類に属する主な物質にはつぎのものがあります。
共通する特性
- 無色の結晶
- 水によく溶ける
- 加熱により分解して酸素を発生させる
硝酸カリウム
形状
無色の結晶
性質
- 比重 2.1
- 融点 339℃
- 約400℃で分解して酸素を発生させる
- 水によく溶ける
- エタノールには溶けない
- 黒色火薬の原料になる
危険性
- 可燃物や有機物と混合すると、加熱、摩擦、衝撃などで爆破する危険性
- 強酸と混合すると、爆発の危険性
貯蔵・取り扱い方法
- 加熱、摩擦、衝撃を避ける
- 可燃物、有機物、酸類との接触を避ける
- 貯蔵容器は密栓して風通しの良い冷暗所に貯蔵
消火方法
大量の放水による冷却消火
硝酸ナトリウム
形状
無色の結晶
性質
- 比重 2.3
- 融点 307℃
- 約380℃で分解して酸素を発生させる
- 水によく溶ける
- エタノールにも溶ける
- 潮解性がある
危険性
- 可燃物や有機物と混合すると、加熱、摩擦、衝撃などで爆破する危険性
- 強酸と混合すると、爆発の危険性
- 硝酸カリウムよりは反応性が低い
貯蔵・取り扱い方法
- 加熱、摩擦、衝撃を避ける
- 可燃物、有機物、酸類との接触を避ける
- 貯蔵容器は密栓して風通しの良い冷暗所に貯蔵
消火方法
大量の放水による冷却消火
硝酸アンモニウム
形状
無色の結晶または結晶性粉末
性質
- 比重 1.7
- 融点 170℃
- 約210℃で分解して有毒な亜酸化窒素と水を生成する
- 加熱を続けると窒素と酸素を発生させる
- 水によく溶け、吸熱反応がある
- エタノールやアセトンに溶ける
- 吸湿性がある
- 潮解性がある
- 肥料や火薬の原料になる
危険性
- 単独でも急激な加熱、衝撃により爆発する危険性
- 有機物、可燃物、金属粉と混合すると爆発する危険性
- アルカリと接触するとアンモニアを発生させる
貯蔵・取り扱い方法
- 金属粉、アルカリとの接触を避ける
- 加熱、摩擦、衝撃を避ける
- 可燃物、有機物、酸類との接触を避ける
- 貯蔵容器は密栓して風通しの良い冷暗所に貯蔵
消火方法
大量の放水による冷却消火
第1類危険物
硝酸塩類以外の第1類
- 塩素酸塩類
- 過塩素酸塩類
- 無機過酸化物
- 亜塩素酸塩類
- 臭素酸塩類
- ☆硝酸塩類
- ヨウ素酸塩類
- 過マンガン酸塩類
- 重クロム酸塩類
- 過ヨウ素酸塩類
- 過ヨウ素酸
- クロム、鉛またはヨウ素の酸化物
- 亜硝酸塩類
- 次亜塩素酸塩類
- 塩素化イソシアヌル酸
- ペルオキソ二硫酸塩類
- ペルオキソホウ酸塩類
その他のもので政令で定めるもの