可燃性固体
鉄の粉が、危険物と言ってもピンと来ないですよね。
一般的にイメージする鉄は、燃焼することはありません。
しかし、粉末状にすると、酸素との接触面積が増えるため燃焼しやすくなるのです。
この記事では危険物第2類【鉄粉】について解説していきます。
目次
危険物第2類 鉄粉 可燃性固体
鉄粉は危険物第2類に該当して性質は可燃性のある固体です。
鉄粉とは文字のままの意味で鉄の粉です。
危険物としてあつかう鉄粉は、網目が53マイクロメートルの網ふるいを50%以上通過するものを第2類の危険物とします。
なぜ鉄粉が危険物になるかというと、酸化表面積が大きくなり、熱伝導率が小さくなるため、加熱すると発火する危険性があるからです。
1ミリは1000マイクロメートルです。ですのでそうとう細かい鉄粉が危険物ってことですね。
ちなみに小麦粉(強力粉)は10~130マイクロメートルだそうです。
鉄粉の概要
形状
灰白色の粉末
性質
- 比重 7.9(水より重い)
- 融点 1,535℃
- 沸点 2,750℃
- 水に溶けない
- アルカリに溶けない
- 酸に溶けて水素を発生する
危険性
- 油分が染みた切削屑(機械などで削った屑)は自然発火する危険性がある
- 加熱、火気と接触、打撃によって発火する危険性がある
- 酸化剤と混合すると、加熱、衝撃により爆発する危険性がある
- 水と接触して発火する危険性がある
- 空気中に飛散すると粉塵爆発の危険性がある
貯蔵・取扱い方法
- 酸類、酸化剤との接触を避ける
- 火気、加熱、摩擦、衝撃を避ける
- 貯蔵容器は密栓して冷暗所に貯蔵する
- 湿気を避ける
消火方法
乾燥砂などで窒息消火する(水が使えないため)